「ヒトラーの毒見役」
原題:Le Assaggiatrici
著者:ロッセラ・ポストリノ
(Rosella Postorino)
訳者:松木りか子
【あらすじ】
一九四三年の第二次世界大戦末期、故郷のベルリンを離れ、夫の実家があるポーランドの田舎町に疎開していたローザ。
ところが、その場所はヒトラーが総統大本営を置いて滞在していた地域。
ローザは到着間もなく、ヒトラーに食事が運ばれる前に試食する係…そう、毒見役として働くことを命じられることになった。
死と隣り合わせの日常に、ローザを外様扱いするクセの強い同僚たち。
絶望的な毎日を送る彼女の唯一の救いは、出征中の夫から届く手紙だった。
ところが、その夫が行方不明になったという知らせが届き――。