1989年にベルリンの壁崩壊をきっかけに、昭和天皇崩御、天安門事件、汎ヨーロッパ・ピクニック、ビロード革命と、ドミノ倒しのように広がった民主化への動き。
革命に翻弄される人々を勇気づけたのは、アンダーグラウンドで生みだされた音楽や映画だった。
ニック・ケイヴ、アインシュテュルツェンデ・ノイバウテン、ニナ・ハーゲンは、そんな時代の音楽であり、『ベルリン天使の詩』、『存在の耐えられない軽さ』は、そんな時代の映画。
この本は、激変する情勢のなか、ジプシー音楽からテクノまでのさまざまな音楽や映画が生み出された当地をリアルタイムで旅し続けた写真家・石田昌隆による記録をまとめたもの。